アンチェロッティ:「困難を自覚している選手たちに大きな信頼を寄せている」
「我々は解決策を見つけたと思っているが、それはすべて理論上のものだ。その成果はオサスナ戦で分かるだろう」とレアル・マドリードの指揮官は話した

カルロ・アンチェロッティ監督がサンティアゴ・ベルナベウで行われるリーガ第13節オサスナ戦(スペイン時間:土曜14時、日本時間:同日22時)に向け、シウダー・レアル・マドリードで記者会見に出席した。「オサスナは絶好調だ。順位がとても良く、素晴らしいプレーをしていて、素晴らしい流れに乗っている。我々は再び物事をうまくやり、この困難な瞬間から抜け出すための良い機会だと考えているし、そうあるべきだ。我々は自分たちのベストの姿を見せられていないので、明日は再び勝つための新たなチャンスになるかもしれない」
「選手たちと話し合い、状況を見極めようとした。解決策は見つかったと思っている。もちろんそれは理論上のものだ。明日は最近の試合と違ったものを見せるつもりだ。チームは団結し、モチベーションが高く、何が起きているのかを理解していると思うし、我々は正しい解決策を見つけたと認識しているが、正しい方法でやれるかどうかは明日まで待たなければならない」
うまくやり遂げる力があると感じているか?
「そう思っている。私だけではない。私だけでなく、クラブや全員が困難な時期を経験している。我々は今でも非常に団結した家族であり続けているし、明確な考えを持ち、お互いに助け合い、困難を自覚している選手たちに大きな信頼を寄せている。サッカーの世界では常にこのような瞬間が訪れるものだ。これは前進し、将来もっと強くなるためのチャンスだよ」
レアル・マドリードのこのイメージの何が問題だったのか?
「我々は解決策を見つけたと思っているが、それはすべて理論上のものだ。実際には明日見れば分かる。誰もが自分の意見を持っているので、ここは自分たちが抱えている問題について話すのに適した場所ではない。我々は最近の試合で負けている現実を直視しなければいけないし、異なる方法でそれをやる必要がある。我々はそれを検知したと考えており、明日それが実現できることを願っている」
エムバペがフランス代表に招集されなかったこと
「彼とはその件について話していないし、話すつもりもない。それは代表監督との問題であり、その決断を批判する権利は私にはない。彼が下した決断なので、我々はそれを受け入れる必要がある。私にはその手の判断を下すことはできない。エムバペは元気だし、モチベーションは高い。他の選手と同じように落ち込んでいるが、彼にはこの瞬間をうまく乗り越えるモチベーションがある」
レアル・マドリードに残ったことを後悔しているか?
「笑ってしまう。笑う機会を与えてくれてありがとう。でも今はデリケートな時期であり、それを乗り越えなければならないので笑っている場合ではない。今は考えて行動する時だ。まったく後悔していない。私はここバルデベバスで過ごす日々を楽しもうとしているし、楽しんでいる。最後までそうするつもりだ。ここで過ごせたこと、そしてこれから過ごすすべての時間に感謝している。今は困難な時期だが、私はこの世界最高のクラブで過ごすことができて幸せだし、ここはこれまでも、そしてこれからも不運によって常に起こり得る困難な時期を素早く乗り切るための世界最高の場所だ」
ベリンガムのポジション
「アイディアを伝えることはできるが、今はそれについて話す時ではない。ここ数日話してきたことを明日見るのが楽しみだよ。攻撃の問題でもポジションでも、そして戦術でも選手のポジショニングの問題でもない。守備の問題であり攻撃の問題ではない」
ビニシウスJr.
「違いを生み出せる選手のポジションを変えたくなかった。試合中にエムバペとポジションを変えることはあるが、彼のポジションは変えたくない。攻撃面のポジションの問題ではなく、守備の問題だ」
バルベルデ
「彼はとても元気だし、試合に出る準備ができている。よく練習しているし、試合の準備のためこの2日間全員がよくやっていた。私は彼が背中に問題を抱えているとは言っていないし、クラブもそのようなことをまったく言っていない。彼は今週ずっと背中に問題があったが回復している。今はもう元気なので、彼を戦力に加えることができる」
今、試合に負けていることををどう受け止めているか?
「私は苦しい時でも毎日を楽しんでいる。なぜならみんなが一致団結し、ベストを尽くそうとしてくれているのが分かるし、クラブ全体や選手たちのサポートがあるからだ。個人的には長い夜を過ごし、何度も何度も考え、解決策を探してきた。そして自分の考えを選手やクラブと共有することで、夜が少し短くなる。今は試合前の時間なので、ポジティブなことや意欲、モチベーションが生まれるし、自分たちが見つけた進化を見せられるかどうかを確認する」
エンドリッキ
「彼は試合に出る準備ができている。とてもよくやっているし、練習で多くのクオリティを示している。アルダについても同じことが言える。 彼らは若く、必死に取り組んでいる。できる限り早く前進するというチームの考えを、エンドリッキとともに成し遂げられるかって?私はそう思う。そしてアルダともそう考えている。しかし、目標はできるだけ早くそれをやり遂げることであり、そのような選手たちに出場時間を与えることではない。アルダはとてもよくやっているし、エンドリッキもそうだ」
選手たちの状態は?
「違う形でうまくできると考えている。言葉以上に実行する必要がある。好きに話すことはできるが、その後で行動しなければならないし、選手たちもそうだ。言葉は風に流されるが、行動はそうではない。我々が明日できるプレーやパフォーマンスは、ピッチと自分たちのサポーターの心に残る」
守備で最適なインテンシティを持つために必要なものは?
「それは犠牲心、集中力、そしてチームワークだ。何度も言ってきたが、ただそれだけだ。コンパクトなチームになるための犠牲心、守備の局面であっても、得点する時やカバーする時であっても、正しいポジションを取り正しい判断を下すための集中力、そしてチームワークが必要だ。なぜならコンパクトなチームの集団での守備は昨季、本当に素晴らしかった。プレスの位置が高いかどうかは重要ではない。鍵は守備の仕事におけるコンパクトなチームだ。プレスの位置が低いかどうかではなく、重要なのはコンパクトなチームになることだ」
エムバペにとって代表チームに参加しないことは良いことか?彼がゴールを決めるのに何をすべきか?
「彼はチームや我々一人一人と同じように難しい時期を過ごしながらも、しっかり練習に取り組んでいる。我々一人一人がまずこの時期をチャンスだと捉えなければいけないし、困難な瞬間がやって来た時、より高いモチベーションや集中力、素晴らしい姿勢を持ち、それを素早く乗り越える必要がある。そのようにやって来る問題を受け止めていく。彼が抱えている問題は、自分たちのベストの姿を見せられていないという我々全員が抱えている問題だ。我々はこの困難な瞬間を次の試合、次の日、そして将来的により良くなるための絶好の機会として過ごそうとしている。私は彼がそれを乗り越えられると確信しているよ」
「今は皆にとって難しい瞬間だ。エムバペだけでなく、ビニシウス、ロドリゴ、ベリンガム、私を含めた全員に同じことが言える。それは普通のことだ。今は難しい瞬間だが、珍しいことではない。私がそれを言うのはまったく難しくないし、サッカーは敗北がつきまとうスポーツなので普通のことだ。我々は長い間すべてが完璧だったので、この状況に慣れていない。今は難しい瞬間だ。それを受け入れているが諦めるわけにはいかない。これまで以上に顔を上げなければダメだ。我々は世界最高の素晴らしいクラブに所属する、強く健全でモチベーションの高いグループなので、私はそう確信している。ここは困難な時期を過ごし、乗り切るのに最適な場所だ。なぜならクラブ、選手、そして私自身、ここにいる全員が同じ船に乗っているからだ。我々はそのことを自覚しているし、これまで以上に団結している」
補強についての考えは変わったか?
「今は補強の時期でも、そのことについて考える瞬間でもない。それは自分たちの抱えている問題を見極めないことを意味するからだ。今は補強できないので、今後数ヶ月で話すことになるだろう」
疑念?
「私は懐疑論者ではなく現実を見ている。私は何度も明日ベストの状態で臨めることを確信していると言ってきたし、だから今日、明日を待とうと言っているんだ。我々が話し合ってきたことを実践するのは確かだが、明日それがきちんと見られるかどうかは疑問がある。問題は見つかっていると思うし、それは非常に明確だが、その点で明日反応を見たい」
今後の展望は?
「この問題を抱えながらも、私はすべての大会で全タイトルを争い、成功したシーズンになると思っている。私は未来についてそう考えているしそうなるはずだ。1ヶ月後にはインターコンチネンタルカップに優勝するチャンスがあるし、リーガやチャンピオンズリーグも戦うつもりだ。それはいつものことだ」